■偏頭痛に用いられる主な薬

<予防薬として用いられる薬リスト>



























































分類製剤名商品名
カルシウム拮抗薬塩酸ロメリジンミグシス、テラナス
塩酸ベラパミルワソラン
β遮断薬塩酸プロプラノロールインデラル、ノルモテンス、ヘルツール
酒石酸メトプロロールセロケン、ロプレソール
アテノロールテノーミン
ニプラジロールハイパジール
交感神経抑制薬塩酸クロニジンカタプレス
ロイコトリエン
受容体拮抗薬
モンテルカストナトリウムシングレア
抗セロトニン薬メシル酸ジメトチアシンミグリステン
塩酸シプロヘプタジンペリアクチン
抗うつ薬塩酸アミトリプチントリプタノール、アデプレス、レスリン
塩酸イミプラミントフラニール
クエン酸タンドスピロンセディール
マレイン酸フルボキサミンデプロメール、ルボックス
塩酸パロキセチンパキシル
抗てんかん薬バルプロ酸ナトリウムデパケン、エピレナート、セレニカR
エルゴタミン製剤メシル酸ジヒドロエルゴタミンジヒデルゴット

<治療薬として用いられる薬リスト>











































薬効分類名薬物名主な商品名
トリプタン系製剤コハク酸スマトリプタンイミグラン
ゾルミトリプタンゾーミッグ
臭化水素酸エレトリプタンレルパックス
安息香酸リザトリプタンマクサルト
エルゴタミン製剤酒石酸エルゴタミン
+無水カフェイン
カフェルゴット、ヘクトM
酒石酸エルゴタミン
+無水カフェイン
+イソプロピルアンチピリン
クリアミンA、クリアミンS
解熱鎮痛薬アスピリンアスピリン、バファリン、ケロリン、エキセドリン
エテンザミドサリドンA、新セデス錠、ナロンA、ノーシン、ハッキリエース
アセトアミノフェンナパ、ピリナジン、ノーシン、タイレノール、エキセドリン、サリドンA、新セデス錠、ハッキリエース、小児用バファリン
イブプロフェンブルフェン、ナパセチン、ラミドン、イブA、ナロンA、リングルアイビー
イソプロピルアンチピリンサリドンA、セデス・ハイ
メフェナム酸ポンタール


■予防薬として用いられる主な薬

・カルシウム拮抗薬


偏頭痛は、まず血管がいったん収縮し、そのあと拡張することによっておこります。カルシウム拮抗薬を使うと、血管細胞を収縮させる働きをもつカルシウムイオンが、細胞の中に取り込まれなくなります。そうやって血管の収縮を抑制し、続く血管の拡張をコントロールすることで、頭痛を予防するのです。また一般にカルシウム拮抗薬には、鎮痛作用があります。

・β遮断薬


なぜ効果があるのかは、まだわかっていません。主に高血圧や狭心症の治療に使う薬なのですが、偏頭痛予防に効果があることは、心疾患治療中に偶然発見されました。

・交感神経抑制薬


本来は、高血圧の治療に使われている降圧剤です。カルシウム拮抗薬と同じような仕組みで血管の収縮を抑えるといわれ、その有効率は40.9%です。

・ロイコトリエン受容体拮抗薬


ロイコトリエン受容体拮抗薬は、もともと気管支喘息治療剤です。炎症を引きおこすロイコトリエンの作用を抑えることで喘息症状を抑制する効果があります。ロイコトリエンはまた、花粉症や偏頭痛も引きおこしているといわれています。ロイコトリエン受容体拮抗薬は、頭痛治療への応用が考えられています。また、西洋フキ(バターバー)に含まれるペタシンという成分は、ロイコトリエン受容体拮抗薬と同じ働きをすることが論文で発表され、注目されています。

・抗セロトニン薬


セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、ほかの神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンなどの情報をコントロールして、精神を落ち着かせる作用があります。また血管収縮作用があるため、セロトニンが血管内に放出されると脳の血管は収縮します。急な血管収縮に対応して血管内のセロトニンは代謝され、急激に減少します。すると今度は血管が拡張し、それによって偏頭痛がおこる・・・という仕組みです。抗セロトニン薬はセロトニンの働きを抑制して、偏頭痛を予防します。塩酸シプロヘプタジンは、特に子供の偏頭痛に有効だとされています。

・抗うつ薬


本来はうつ病治療のために用いられる薬です。神経伝達物質のセロトニンは、減りすぎても頭痛の原因になります。抗うつ薬には脳内でセロトニンの作用を強める働きがあり、偏頭痛の予防薬としても使われています。

・抗てんかん薬


偏頭痛は、しばしば気分障害やてんかんと合併疾患を形成します。てんかん治療に用いられる抗てんかん薬「バルプロ酸」は、偏頭痛の予防効果が認められています。セロトニンの働きを調整するらしいのですが、まだ詳細は不明です。

・エルゴタミン製剤


緩やかな血管収縮により、偏頭痛を防ぎます。発疹、胃腸障薯、眠気、心悸亢進がおこることがあり、閉塞性血管障害・狭心症・冠動脈硬化をもつ患者は、服用してはいけません。また、三叉神経の末端からの神経ペプチド放出を抑制します。


■治療薬として用いられる主な薬

・トリプタン系製剤


トリプタンは、脳血管のセロトニン受容体にのみ作用して、頭痛発作中の拡張した血管を収縮させ、血管の炎症をしずめる効果があります。また発作の始まりだけでなく、痛みが激しくなってから飲んでも効果があります。

・エルゴタミン製剤


ライ麦に生える麦角(別名:悪魔の蹴爪)からとれた薬です。麦角は薬剤の宝庫といわれ、パーキンソン病の薬や子宮収縮剤、LSDも麦角からつくられました。19世紀半ば、偏頭痛治療薬として麦角を使用。拡張した血管を収縮させる作用があります。前兆がおこった時などに飲むのが一番効果的で、頭痛発作がひどくなってからでは効き目が弱くなります。

・解熱鎮痛薬


市販の頭痛薬は、すべてこの解熱鎮痛薬です。炎症を抑え、痛みが伝わらないようにすることで、痛みをやわらげる働きをします。前兆がおこった時や頭痛発作の初期に服用しなければ、効果はありません。




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